スタッフのつぶやき– category –
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こいのぼり泳ぐ空の下で
ひらひら、くるり。少し風の強い5月の午後、青空の下で我が家のこいのぼりが風にたなびく様を見ながら、子どもが1人増えるたびに、鯉を買い足してきたことを思い出す。「この青いのは長男ので、緑が次男。三男のときには、これより小さいのがなかったから... -
「ツバメほろほろ」
雲一つない浅青の空を見上げる。まるで春の到来を喜び勇んでいるかの様に縦横無尽と舞い踊るツバメ達。渡り鳥である彼らは、出産のために東南アジアやオーストラリアから数千キロという長い距離を移動する。土の匂いに混ざり、青々とした暖かい草の香りを... -
ビリヤニ
口の中に、カルダモンとシナモンの香りが広がった。同時に鼻を抜けるレモンの匂いも心地よい。私はダッカの食堂にいた。 2024年10月、仕事で初めてバングラデシュにやってきた。到着1週目の木曜日、ようやく一人で夕食に出る時間がとれた。当地滞在中、現... -
ドイツと日本、苦境への対応差について
1918年11月、ドイツ、キール軍港。 第一次世界大戦の総力戦でドイツ帝国は大きく疲弊、敗戦が続き、敵国イギリスに対し圧倒的形勢不利、敗戦濃厚な状況となった。そんな中、ベルリンの海軍本部よりキールの水兵に絶望的な命令が下された。イギリス帝国への... -
一家団欒
4月9日のオンライン朝日新聞で、フリーアナウンサー、桑原征平氏(80)のインタビュー記事を読んだ。桜が好きだった彼の母親について語られていた。小学生のころ、「今夜だけは」と母が父に懇願し、兄と母3人で京都の平野神社へ夜桜を見に行った記憶を... -
「切磋琢磨」
彼女の名は、市川結理(ゆうり)。 インターンとしてADRAに入り、現在は正職員としてエチオピア事業を担当している。インターン開始直後から怖気づくことなく発言する姿、他者が傷つかぬよう慎重に選んだ言葉で投げる質問、聞けば納得の建設的なアイデアと... -
焚き火とチョコレート‐ADRA 会計担当職員のポートレート
パリッとした人。 守屋円花を一言で表すように言われたら、そう答えるだろう。会議での話しぶり、後輩を指導する姿はまるで糊付け後、アイロンを当てたシーツのようだ。会話をしていても、ちゃきちゃちとして、もたつくことがおおよそ無く、守屋がいると物... -
ADRAと子育て
「おや。私は一体誰と話しているんだろう。」 ADRAの同僚と話していると、狐につままれた気分になることがあります。目の前にいる先輩の顔に、その人のお子さんの顔が重なるのです。 冒頭の写真をご覧ください。昨秋ADRAが参加したイベントで撮影したもの... -
太陽の恵みで育む未来:中東紛争地に持続可能な農業技術を【アースデイ】
2015年から続くイエメン内戦により、人口の3分の2が深刻な食糧危機に直面しています。2025年のOCHA報告書では、6人に1人にあたる510万人が、飢餓を危険視される状況に陥ると予測されています。 ADRAは、2015年から食糧や衛生キット配付、給水支援などを... -
地球人として生きる-ミャンマー地震とADRA-【アースデイ】
2025年4月19日・20日、ADRA Japanは代々木公園で催されるアースデイ東京2025に参加します。出展を記念して、事業部スタッフが日頃携わっている事業を環境やサステイナビリティの視点から紹介します。 ************************... -
熱くなるもの重要だ
人生で一番幸せだった瞬間は、と聞かれたら「夜桜の下で踊ったことです」と答えるだろう。 頭上に満開の夜桜が広がってぐるりと一回転。素足に春のアスファルトは冷たく、細かな砂利の粒がこすれてヒリヒリする。リズミカルに繰り返す和太鼓の音と雑踏から... -
環境に配慮した汲み上げ井戸で、難民と住民が共生できる農園をエチオピアに【アースデイ】
2025年4月19日・20日、ADRA Japanは代々木公園で催されるアースデイ東京2025 に参加します。 出展を記念して、事業部スタッフが日頃携わっている事業を環境やサステイナビリティの視点から紹介します。 膝まで隠れるほどの雑草が生い茂る野原に、ADRA... -
エチオピアに咲く平和の花
現在、ADRA Japanではエチオピアで灌漑による生計向上と平和的共存促進のプロジェクトを進めています。後者の活動では大規模な住民集会も開催しているのですが、現地からのレポートを見ると、いつも目に留まるものがあります。女性達の服装です。 プロジェ... -
桜の木の下で
桜の季節になると思い出す。 顔一面しわくちゃにして、大きな口を開けて笑うみんなの顔。あちこちから聞こえる笑い声。 楽しくなるが故の早口の東北弁。大きなブルーシートの上には40人程の喜ぶ住民の方々と手作りのお料理。 見上げれば満開の桜。そして横... -
「桜の花咲く季節に思う」
喜びよりも切なさが勝るのは、桜の儚さからか、あるいは出会いと別れの季節だからか…。 息子の卒園と入学を彩ってくれた昨年の桜は、いつにも増して感慨深いものがあった。 昨年、入学式の日の桜 0歳5か月から、転園を繰り返し、1つの幼稚園と2つの保育園... -
桜の意志
2016年3月下旬、駐在先のイラクに、母から、1通のメッセージと写真が届いた。 「遅かったけど、完走したよ!!桜が満開で気持ちよく走れた😊」 画面には、満開の桜をバックに、はにかむ母が写っていた。 私の母は、歩くのが下手だった。そう言うと... -
国花:桜と石楠花
法で定められてはいないが、事実上、日本の国花は「桜」と言っても過言ではない。癒しをくれる薄桃色が、春の陽気に誘われて芽吹くのを拝められるのは、日本人の特権である。外国人も、日本のイメージと言えば「さくら」と二つ返事で返って来る。花見を... -
イエメンの人々に平穏な春はいつ訪れるのか
外を歩くとぽかぽかとした日が増え、草木も少しずつ芽吹き始めている。冬の間、モノクロに映っていた街が、3月に入ると春の優しい色合いに染まってきた。蕾を身につけ、わずかに咲いている桜の木を眺めた。 桜には不思議な力がある。心を癒してくれる...