【ウクライナ】止まる1分、続く支援

午前9時。皆さんはいつも何をしている時間でしょうか。

仕事をしている人、家事に勤しむ方、学校で授業に参加している学生。日々の忙しい活動に追われているのではないでしょうか。

ウクライナでは、2022年3月以降、毎日朝9時になると、生活が止まります。町のスピーカーから1分間、カチッカチっと秒を刻む音が流れ、人々はその場でピタリと微動だにしなくなります。

「全国での黙とう」(ウクライナ語;загальнонаціональна хвилина мовчання、英語:A nationwide minute of silence)と呼ばれる時間で、戦争で犠牲になった人々を記憶に留め、国民の勇気・献身を称える時間とされています。※

※https://fiu.gov.ua/en/pages/dijalnist/funkcional/news/v-ukrajini-zagalnonaczionalna-xvilina-movchannya.html

ADRAでは、昨シーズンの厳冬を乗り越えて、今年の春4月から新たなウクライナ支援事業を開始しました。

援助が先細りになる中、特に支援の必要性が高い、国内避難民や空襲など戦争の影響で被害を受けた人々、病気や障害を抱える方々などに支援を届けています。

個人に対する現金給付や法的支援の他、自治体職員や地域の支援関係者などを対象とした連続研修を南部東部の地域を中心に実施しています。研修では、心理的応急処置や倫理規範、性的暴力などのテーマを扱い、心身共に大きなストレスを抱えながらも様々な課題と向き合う住民への対応力向上を図っています。

また、全国各地からアクセスが可能なオンラインでの個人・グループカウンセリングセッションも提供しています。

現金給付支援の関係者間の調整のための打ち合わせをする現地スタッフ
(2026年4月、ザポリージャ)
心のケアの活動を案内するリーフレット
(2026年7月、ハルキウ)

6月末までの約3か月間で、延べ800人を超えるウクライナの人々を支えてきました。

ドローン攻撃等を中心に被害が拡大する環境下で、現地スタッフたちは日々の空襲や徴兵のリスクといった様々なストレスを抱えながらも私たちと一緒に事業活動を支えてくれています。

2026年4月~7月半ばでのウクライナ国内の攻撃の記録。黄色はドローン攻撃を示す。
(ACLED Ukraine Conflict Monitor, 2026年7月31日確認)

毎日忙しさにかまけていると、あっという間に1日が終わり、気づけばもう2026年も折り返し地点に来ています。ふと仕事の手を止める瞬間、ウクライナの人々、一緒に活動を続ける現地パートナーの仲間たちを想い、どうかこの支援が必要ではなくなる日が1日でも早く来ますように…と願うばかりです。

この支援活動は、皆さまのご寄付と特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成によって実施しています。

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