【ウクライナ】戦禍の中で人々に寄り添い続けるADRAスタッフたち

ADRA Japanは、ADRA Ukraineと協力しながらウクライナ国内でさまざまな支援事業を実施しています。

今回は、私たちが日々連携しながら活動を進めているADRA Ukraineのスタッフをご紹介します。長引く戦争の中で、多くの人々の苦しみに向き合いながら支援を続ける彼女たちの言葉からは、現場で働く人道支援スタッフとしての思いや経験が伝わってきます。

人の心に寄り添う支援を続けて

Photos: ©2026ADRA|ADRA Ukraine

ADRA Ukraineで心理支援サービスを統括するアンナ・マトヴィエンコさんは、長年にわたり戦争の影響を受けた人々への心理社会的支援に携わってきました。

アンナさんにとって、戦争は2022年に始まったものではありません。2014年、多くの大切な人が戦地へ向かった時から、彼女自身も戦争の現実と向き合ってきました。

その経験は、人との関わり方を大きく変えたと言います。

以前よりも、人々が抱える苦しみや不安に深く目を向けるようになりました。外からは見えなくても、それぞれが困難を抱えながら日々を生きています。だからこそ、相手の状況を決めつけず、その人が必要としている支えを考えるようになったと語ります。

心理支援の現場では、戦争による喪失や避難生活の不安、将来への恐れなど、さまざまな悩みを抱えた人々と出会います。アンナさんは、そうした人々に寄り添う心理士たちとともに活動を続けてきました。

「私たちはすべての問題を解決できるわけではありません。それでも、苦しみを少し和らげたり、誰かが最もつらい時に支えになったりすることはできます」

これまでに多くの人々と向き合ってきた経験が、活動を続ける原動力になっていると言います。

また、チーム運営においても大切にしているのは、一人ひとりと同じ目線で働くことです。困難な状況が起きた時こそ、誰かに責任を求めるのではなく、チーム全体で課題に向き合うことが重要だと考えています。 戦争が続く中、人々の心のケアへのニーズは高まり続けています。アンナさんたちは、一人でも多くの人が安心して話せる場をつくるため、各地で活動を続けています。

不確実な環境でも支援を届ける

Photos: ©2026ADRA|ADRA Ukraine

プロジェクトマネージャー兼現金給付事業コーディネーターを務めるアナスタシア・ヴァルフォロミエイエワさんもまた、戦争によって大きな変化を経験した一人です。

戦争が始まって以降、支援活動の現場では状況が目まぐるしく変化し続けています。避難の動きや治安状況、住民のニーズなど、計画通りに進まないことも少なくありません。

そうした環境の中で、アナスタシアさんが強く感じるようになったのは、人の存在の大切さです。

「役職や肩書きはあくまで役割の一つに過ぎません。本当に大切なのは人です。」

これまで現場スタッフとしても、プロジェクトを調整する立場としても活動してきた彼女は、戦争を通じて柔軟に対応する力の重要性を学んだと話します。

日々変化する状況下では、一つの計画だけでは対応できません。常に複数の選択肢を考えながら、必要な支援を確実に届けるために判断を重ねています。

また、支援活動を続ける上で大きな支えとなっているのが子どもたちの存在です。

戦争の影響を受けた子どもたちへの支援に携わる時、自分自身も大きな励ましを受けると言います。

困難が続く日々の中で、アナスタシアさんが大切にしている考え方があります。

それは、「変えられることに力を注ぎ、変えられないことを受け入れる」ということです。

戦時下では、どれだけ準備をしていても予測できない出来事が起こります。その中でも、自分たちにできる支援に集中することで、人々の生活を少しでも支えることができると信じています。

ADRA JapanはこれからもADRA Ukraineとともに、困難な状況の中にある人々の声に耳を傾けながら、必要な支援を届けてまいります。

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