ウクライナにやってくる冬

ヨーロッパ全土の気温が低下し、冬の訪れを感じるなか、多くの人々は厚手のジャンパーを着たり、自宅で暖房を点けたりすることができます。しかし、ウクライナの人々が寒さを逃れるのはたやすいことではありません。そこでADRAは、厳しい寒さに直面する彼らが、少しでも苦しみから逃れられるよう働きかけています。

ADRAウクライナのアンナ・バカノフスカは、「冬の寒さを感じるようになり、気温の低下とミサイル攻撃による停電の可能性を考慮し、現時点でできる限りの支援を行うことが私たちの優先事項です」と述べました。

ADRAウクライナのアンナ・バカノフスカ  11月ウクライナにて

ADRAが現在取り組んでいる活動のひとつは、最も弱い立場にある人々にヒーター、薪ストーブ、保温カップ、温かい毛布、モバイルバッテリーなど、食料以外の必需品の提供です。

同時に、燃料が売られていない地域や、地雷の影響により燃料の確保に危険が伴う地域では、人々に練炭を配付しています。

また、住居を失った人々への支援として、避難所を設け、家族がこの厳しい冬を多少なりとも快適な環境で乗り切れるよう、取り組んでいます。

現金給付も、もう1つの重要な要素であり、この秋の間に780人以上が家賃援助金を受けとりました。2023年初頭から数えると、現金給付を受け取った人は40,054人に上ります。

戦闘が激しい地域や、マーケットが動いていない地域では、食料支援は依然として必要性が高い現実があります。

越冬支援活動の一環として、私たちは住宅の建物や避難所の断熱にも重点を置いています。 ADRAウクライナチームは現在、窓の交換、屋根の修理、断熱など被害にあった民家を修復中です。

11月、ウクライナにて

9月中旬に開始されたADRAの活動は、防寒対策を掲げており、来年の4月下旬まで継続します。

ドネツク地域のスヴィアトヒルスクに練炭を配付することも含まれており、すでに750世帯をリストに挙げました。

さらには、当地の自治体の支援を受け、修理作業を行うことができる世帯に建設資材を配付する計画もあります。

自分で建設作業を行うことができない人のために、代替活動も行われます。

ADRAは被害状況を確認し、最も深刻な被害を受けた家を選択して、請負業者と協力しながら修理を行います。

同取り組みは、まず、最近解放された領土で、戦闘が無くなった状態にあるザポリージャ、ヘルソン、ムィコラーイウ地域の130家庭に対してスタートし、全体としては2,240 人を支援することを目指しています。

ADRAウクライナのハンナ・バカノフスカは、こうしめ括りました。

「各地のADRA事務所を通じて冬季支援に貢献してくださる皆さまに、心から感謝を申し上げます。皆さまの寛大さは、ウクライナの人々にとって祝福です!」と。

皆さまのご支援を引き続きよろしくお願いいたします。

あわせて読みたい
ウクライナ人道支援 【ウクライナ】平穏な生活を奪われてしまった方々に人道支援を 2022年2月24日以降、ウクライナの人々の平穏が奪われてしまってから、依然として戦火は収まりません。 世...

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次