暖を届ける越冬支援。氷点下が続くウクライナにストーブや燃料、防寒具や寝具を。

本格的な冬の到来を迎えたウクライナでは日中の最高気温も氷点下という寒さが続いています。

誰もが厳しい寒さに耐えながら、戦火が止み、安らぎを感じられる春の訪れを待っています。

ウクライナでは各地で砲撃が続いており、水、ガス、電気の供給が危機的状況にあります。従来であれば、寒さが厳しいこの地域には町にセントラルヒーティングの仕組みがありますが、今は機能していません。

ADRAは夏ごろから、越冬に向けて準備をしてきました。

皆さまからの温かいご支援のもと、各地で今、本当に必要とされている支援を届けることができていますことを心より感謝いたします。砲撃が続く東部のドニプロペトロウシク州では、暖房ステーションを3か所、設置することができました。地域で暖を共有できる施設に、高出力の薪ストーブを置くことで、地域住民の方々が寒さによる体調不良や命の危険を避けることができます。

(暖房ステーションで少しでも体と心を温めていただけるように 撮影:2022年12月ドネツク州にて)

また、同じく東部のドネツク州の保健・医療センターにも同様の薪ストーブを提供しました。また、同州の124世帯に、暖を取るための練炭を、1世帯あたり1トン、戸別に届けることができました。北東部のハルキウにも、15台の薪ストーブを届けています。

この地域は長い間ロシア軍の占領下にあり、ほとんどの建物が破壊され、地域内のいくつかの集落は今も砲撃のターゲットとされています。地域の自治体から、特に障害のある方、避難したくても避難できない方、高齢の方、子どもたちのために、暖がとれるように支援してほしいとの要請を受け、今回の支援に至りました。

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(ハルキウに到着したストーブなど 撮影:2023年1月ハルキウにて)

キーウ州、ヴィーンヌィツャ州、ジトーミル州、ポルタバ州などでは避難生活を送る方々に保温ポット、寝袋、毛布などのウィンターキットや、温かく眠れる寝具を届けています。

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(温かい寝具をお届けしました 撮影:2023年1月)

また、特に支援を必要としている方々を優先に、宿泊施設も提供しています。施設では1日3食の温かい食事を用意し、各部屋にシャワーを備え、キッチンやダイニングルームも設けました。洗濯や乾燥のサービスもあり、私たちができる限りの快適な環境を整え、薬や日用品なども準備しています。この施設では、子どもたちも元気に安心して過ごすことができており笑顔がみられます。

いまだに戦火の下で生活するウクライナの人々が、少しでも寒さをしのぎ、安らぎを感じていただけるよう、今後も一人ひとりに寄り添った支援に取り組んでまいります。

皆さまからの温かいご支援に心より感謝申し上げます。


(文責:広報担当 永井温子)

~お知らせ~
ウクライナ支援に関する皆さまからの質問を募集しています。
また、ウクライナ危機から約1年となる2月22日(水)19時より、第2回ウクライナデー報告会「この1年、あなたの寄付がどう人々を支えたのか ~聞いて、知って、考える。インターネットで募集した1000の質問に答えます~」を開催します。

皆さまからのご質問・ご参加を心よりお待ちしております。

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リンク:https://www.adrajpn.org/Event/UkraineDay2302.html

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