
2025年11月下旬から12月にかけて、インドネシアのスマトラ島北部を中心に、記録的な集中豪雨に伴う洪水と土砂災害が発生しました。公式データによれば、死者は1,100人を超え、150人近くの行方不明者が報告されています。また、洪水や土砂崩れにより、数十万世帯が家屋を失い、2026年1月12日現在でも20万人以上が避難生活を余儀なくされています。家屋の倒壊、学校・医療施設の損壊、橋梁や道路の寸断など、広範な被害が確認され、いまだ復旧には時間を要する状況が続いています。
そんな中、ADRAは地元団体とも協力し、被災者の命と生活を守るため、迅速な緊急支援を実施しています。甚大な被害を受けた地域の一つである北スマトラ州タパヌリ・トゥンガ県トゥッカ郡フタナボロン村では、子どもや乳幼児、高齢者などの脆弱な人々を含む多くの家族が避難生活を送っています。当初、食料や生活必需品の不足が続いており、避難者の生活に大きな影響を及ぼしていました。
そこで、ADRAは避難生活を送る人々に栄養価のある温かい食事を提供するため、避難所内にコミュニティ・キッチンを設置しました。このコミュニティ・キッチンは、避難者の心身の負担を和らげる手助けにもなっています。

また、アチェ州タミアン郡では、洪水や土砂災害により多くの住民が避難生活を余儀なくされている地域に看護師を派遣し、避難者を対象とした健康チェックや基礎的な医療スクリーニングを実施しました。これにより、体調不良の早期発見や、継続的な医療支援が必要な人々への適切な対応につなげています。

さらに、洪水により学校が浸水し、避難所での生活を余儀なくされている子どもたちに対しては、心理的応急支援(サイコロジカル・ファーストエイド)を提供しました 。慣れない環境や災害体験による不安やストレスを和らげ、子どもたちが安心感を取り戻せるよう、心のケアを重視した支援を行っています。

ADRAは、被災者の命と生活を守るため迅速な緊急支援を実施していますが、こうした活動が可能なのは、寄付者の皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます。
今後も、被災者のニーズに寄り添いながら、地域の回復と生活再建に向けた支援を継続していくため、引き続き皆さまの温かいご支援をお願い申し上げます。
