ラマダン月に起きた中東の危機、すぐさま避難者に届けた「いのちの水」

2月28日にイランが攻撃を受けたことをきっかけに始まった中東の危機は、3月2日、レバノンにも広がりました。突然の空爆によって、人々の日常は一瞬で奪われ、多くの家族が避難を余儀なくされています。

現在レバノンでは、避難の拡大、物資不足、そして不安定な治安の中で、多くの人々が厳しい生活を強いられています。特に、安全な飲料水や衛生環境を守るための支援は、命に直結する重要な課題となっています。

こうした状況の中、ADRAは空爆から逃れてきた人々が身を寄せる避難所で、緊急のニーズ調査を行いました。

レバノンが攻撃を受けた翌日の3月3日、ADRAのスタッフはすぐにベイルート近郊にある2つの避難所を訪問しました。その避難所は、戦況の影響で休校となった学校でした。教室には今、生徒たちの代わりに、避難してきた家族が身を寄せています。

2026年3月3日撮影、ベイルート郊外、避難所の入り口

ADRAスタッフは、教室に入り避難している家族や人々の声に耳を傾けました。

彼らは食料、安全な飲料水、そして生活必需品が特に不足していました。

調査を終えたADRAは、その日のうちに避難所で500mlの飲料水600本を配布しました。

水は、人々の生活すべてに関わる大切なものです。

喉の渇きを潤すだけではありません。清潔を保ち、病気を防ぎ、避難生活の中で人々の健康と尊厳を守るために欠かせない、まさに「いのちの水」です。

2026年3月3日撮影、ベイルート郊外、配布した飲料水

現在、中東諸国ではちょうどラマダン(断食月)を迎えています。レバノンでは、2月17日から3月19日までの約1か月間がラマダンの期間です。

特にイスラム教徒の人々は、日の出から日没まで飲食を控え、日没後に家族や友人と食事を分かち合います。本来であれば、日本のお正月のように、家族や仲間と時間を過ごす、楽しく、喜びに満ちた特別な時期です。

しかし、その時間はあっけなく壊されてしまいました。避難生活を送る人々にとっては、食料や安全な水を確保することさえ難しい現実があります。

ラマダンの日中、人々は何も口にせず、辛抱して過ごします。それは、自身がどんな状況であっても、この期間は貧しい人々の空腹や渇きを思いやり、分かち合いの心を深めるためでもあります。そして日没後、人々が最初に口にするのは、水とデーツ(なつめやし)です。

その最初の一口の水が、どれほど大切なものかをADRAは理解し、現地の人々に寄り添った支援を迅速に届けられるよう、日々努めています。

レバノンでは今も空爆や暴力の激化により、人道支援そのものが困難な状況にあります。

それでもADRAは、現地パートナーや自治体、国際機関と連携、調整しながら、支援が届きにくい人々のもとへ、迅速に支援を届けています。

この中東危機の中で、必要な支援を届け続けるために、皆さまの力が必要です。

多くの人から集まったご寄付で、大きな支援につながり。
それは誰かの命を支える力になります。

ラマダンの月、困難の中にある人々へ思いを寄せていただければ幸いです。

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