
ウクライナ駐在員の細見です。
いつもADRAの活動を応援してくださり、ありがとうございます。
今回は、ADRAが行う支援者への法的サポートについて皆さまと共有できればと思います。
「行政手続きって大変!」
市役所での書類作業や、会社の手続きで同じように感じた人は少なくないと思う。仕事柄、私は日本と海外を転々とし、引っ越しも多い。日本に本帰国するたびに、市役所で整理券を取り、なかなか来ない順番を待ち、転出/入届を出すだけでも億劫に感じる。海外に赴任すると、ビザの取得が必須のため、日本とは全く異なる行政システムや言語に打ちのめされながら、手続きをする。どの国でも、行政機関で手続きをするたびに、どっと疲れるのは、私だけではないだろう。
ウクライナでも、行政や法務手続きは一大事だ。特に、着の身着のまま、身分証も持てずに自宅から避難したような方は手続きが容易ではない。
私は大学生の頃受けていた授業で、教授から言われた言葉を覚えている。
「パスポートもない。保険証や運転免許証もない。知人や家族もいない中で、どうやって、『あなたがあなたである証明』をしますか」
ウクライナ避難民の方の中にも、身分が証明できないために、受けられる手当や支援が授与できず困っている人がいる。このように、各人が抱えている課題を解決するために、法的側面からアドバイスする活動をADRAでは行っている。

ドネツクから避難してきた、12歳の息子を抱える女性は、
「子ども手当を受け取るために、私は(ADRAスタッフの)カリーナさんから法的サポートを受けました。私は彼女に何度も連絡を取り、必要な書類や申請先について繰り返し質問しましたが、彼女はすべてを説明し、導いてくれました。こうした問題は官僚的で複雑であり、誰もが最も簡単で迅速な方法を知っているわけではありません。しかし、カリーナさんはあらゆる面で助けてくれました。」
と語ってくれた。
法的な支援を受け、享受できる手当を受けることで、経済的困窮を緩和できる人がいる。さらに、家計の改善が人々の心をも安定することに繋がる。ADRA Japanでは、カウンセラーによる心理ケアと弁護士による法的サポートの両側面から支援をすることで、ウクライナ避難民の方が抱えている課題を根本から解決できるよう心掛けている。
(文責:ウクライナ事業担当 細見 真菜)

