停戦中でも絶えず攻撃が続くレバノンの人々に安心のひと時を届けたい

レバノンでは、2026年3月3日以降、激しい攻撃と地上戦の影響により、約2,500人が亡くなり、人口の2割にあたる120万人以上が国内で避難生活を送っているとされています。そのうち、避難所で生活している人は約14万人にとどまっています。学校なども休校となり避難所として活用されていますが、その数は678か所に限られ、十分とはいえない状況です。多くの避難者は、親族や知人宅、あるいは路上などで避難生活を続けています。

ADRAは、避難所での生活環境の改善を目指し、これまで飲料水や生活用水、衛生キット、尊厳キット、寝具の提供に加え、子どもや若者を対象とした心理社会的ケアなどを実施してきました。

4月17日には、被災した4つの地域の96世帯に対し、食料および衛生用品が購入できるバウチャー(金券)の配付をしました。特に子どものいる家庭や、障がいなど特別なニーズを抱える世帯に届けています。

マットレスを避難民家族に配付(ベイルート郊外、2026年3月28日)
配付したマットレス(ベイルート郊外、2026年4月2日)

寝具を受け取った避難民家族の父アフマドさん(仮名)は、次のように話してくださいました。

「私たちは15日間、海沿いの空き地で路上生活を送っていました。替えのテントはなく、日差しをしのぐには十分ではありませんでした。7人家族みんな地面で寝ており、寒さや雨に苦しんでいました。そうした中、ADRAが寝具やテントを届けてくれました。子どもたちと遊び、私たちを気にかけてくれたことにも感謝しています」

寝具を受け取った避難民のアフマドさん(仮名)(ベイルート郊外 2026年4月2日)
避難所で食料および衛生用品が購入できるバウチャー(金券)の配付を実施(ベイルート郊外 2026年4月17日)
バウチャーを受け取った親子(ベイルート郊外 2026年4月17日)

4月7日には、米国とイランの間で2週間の停戦合意が発表されましたが、レバノンはその対象には含まれませんでした。翌8日には、レバノンで10分間に100発以上の集中した大規模な空爆が発生し、357人が死亡、1,223人が負傷したと報告されています。この日は、レバノンの人々の間でBlack Wednesday(黒い水曜日)として記憶されています。

その後、4月16日にはレバノンとイスラエルの間で10日間の停戦が発効されました。しかし、その後も攻撃が報告されており、依然として不安定な状況が続いています。

長引く避難生活での疲弊により、危険を冒してでも自宅へ戻る人々も報告されています。

一方で、多くの人々は今も避難生活の継続を余儀なくされており、帰宅の見通しが立たない状況に置かれています。

皆さまからの温かいご支援により、戦争の影響を受け避難生活を送る子どもたちとその家族が、少しでも安心して過ごせる時間を取り戻せるよう、ADRAは今後も支援活動を続けてまいります。

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