【エチオピア】国内避難民への支援活動を実施したアファール州ヤングディ郡を訪問しました

ADRAではエチオピアにあるアファール州、ヤングディ郡に住む国内避難民への支援活動を実施してきました。
今回、海外事業部の増田が現地を視察しましたので、その時の様子をご報告します。

ADRAの事業地域は、エチオピア北部に位置するアファール州のとても乾燥したところにあります。

アファール州の緑色の箇所あたりがヤングディ郡
事業地の風景

ADRAはこのヤングディ郡を中心とする3つの避難民キャンプに食料の配付と水衛生の支援を行いました。

支援の対象となったのはエチオピア北部紛争の影響を受け、住んでいた場所を追いやられたり、退避をしてきた国内避難民の方々です。

避難民の方々のシェルター。牧畜民である彼らは布や枝を使ったシェルターを建て、暮らしています。

この地は非常に乾燥しており、道中は岩だらけの土地が目立ちます。対象地域は湖や川も近くにないため、乾季になると作物はほぼ育たず、井戸を掘っても極度の乾燥地帯のため水は出てきません。

そこで水不足を解消するために、ADRAは村から車で30分ほど離れた川沿いに、太陽の電力を利用して給水できる井戸とパイプを建設しました。

ここは晴天の日が多いため、太陽光で発電ができる日中であれば、いつでもこの設備を利用して給水することが可能となりました。

こうして給水した水は、毎朝、現地政府によって雇われたトラックドライバーによって、周辺の家庭やヤングディなどの離れた地域へ運べるようになりました。

タンクがついたトラックにこのパイプから直接給水して避難民の元へ運ぶ。
避難民キャンプ地に設置した給水所と水タンク。

さらに、本事業では水の供給以外に、それを利用し人々が健康に過ごせるよう、衛生教育や、公衆トイレの建設を行いました。

トイレは男女3基ずつあり、障害者も利用できるよう手すりを取り付け、座りやすくなる工夫をしています。

建設したトイレ

地域住民は、「以前は村にトイレがなかったため野外排せつをしており、特に夜間などは危険がありました。しかし、今はトイレが近くにできたことで安全に用を足すことができるようになりました」と話してくれました。

男女別でプライバシーが確保されたトイレができたことで、村の人々が安心してトイレを利用できるようになりました。また、とても大切に使用されている様子もうかがえました。

さらにADRAは、緊急に食料を必要とする300家庭の人々に、小麦、レンズ豆、食用油などを配付しました。

受給者は、紛争によって特に影響を受けた人々——女性が世帯主であったり、特に貧しかったり、または高齢の方や障害を抱えている方の家庭が優先的に選ばれました。

食料配付時の様子

各家庭に1か月分の食料を届けたことで、人々が栄養バランスの取れた食事をとり、飢えをしのぐことがでました。

しかし、地域の食糧状況は依然深刻です。極度の乾燥により作物の栽培が難しく、マーケットも近くにないため、人々は近隣の知り合いから分けてもらったり、住民同士で助け合って確保していると教えてくれました。

今回は私にとって初めてのヤングディ郡への訪問でしたが、ADRAの支援が確実に人々の生活を支えていることや、建設した設備が担当者や現地政府によって十分に管理されていることを確認することができました。

ただ、食料や水衛生の支援を実施できた一方、根本的な問題はまだ残っており、継続した支援が必要であることも身をもって知ることができました。今回、現地の方々から受け取った意見を持ち帰り、今後の支援につなげていきたいと思います。

これからも皆様からの温かいご支援に感謝し、質の高い事業の実施に向けて活動していきます。

(海外事業部 増田 颯人)

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