イエメン紛争下でも、持続的な農業活動のために

中東のアラビア半島に位置するイエメンといえば、砂漠のイメージが強いかもしれません。

実際は、国土の半分は山岳高原地帯となっており、農業に従事している方が多いです。

しかし、2015年に紛争が発生してしまって以来、農家の人々は攻撃を受け破壊された井戸をなかなか修復することができず、生計をたてることが難しくなっています。

ADRAは、そういった農家の人々に向けての生計回復支援を2022年9月中旬から実施してきました。

2023年4月までに88世帯、2023年5月~9月の期間に45世帯、2023年10月~2024年3月の期間に35世帯の計168世帯を対象に、農家の方々と伴走して、生計回復の支援を行いました。

現在、2024年11月末までに、60世帯を対象に生計回復を目指して活動中です。

この取り組みは、まず、壊れてしまった深井戸を修繕しディーゼルエンジン式のポンプを設置し、水をくみ上げられるようにします。そして、ホースをつなぎ畑の作物の根本にまで引っ張ることで、井戸からの水が再び畑を潤します。

2023年12月、イエメン・アブヤン県、修復する深井戸の測定をしている

ADRAの支援を受けた農家の方は次のように話しました。

「これまでは、梅雨の時期しか作物の栽培ができませんでした。今は、井戸が修復できたお陰で、いつでも作物を栽培できるようになり、約80%も生産率が上がりました。」

一方、ディーゼルエンジンのポンプに必要な燃料は高騰しています。生計の向上を目指しながらも、燃料の高騰で経済的負担も感じている農家の方々もいました。

「ディーゼルエンジンの代わりに、太陽光発電の力が借りられると良いのですが。」

現在実施している活動は、希望する農家の方々に対してソーラー・ポンプの導入を試みています。ソーラー・ポンプは太陽光を利用して水を汲み上げるため燃料費がかからず環境にもやさしいという利点があります。

2024年1月、イエメン・アブヤン県で試験的に設置するソーラー・パネル

ソーラー・ポンプを利用することで、農家の方々がより持続可能な生計手段を構築し、農業を再開できるようにサポートします。また、灌漑システムの修復や農業トレーニングを通じて、農家の方々が自立し、かつ持続的な農業活動を行えるよう、ADRAは活動を続けてまいります。

2023年10月、イエメン・アブヤン県で農業トレーニングを受ける農家の方々

この活動は、皆さまからご寄付と(特活)ジャパン・プラットフォームからの助成を受けて取り組んでいます。

温かいご支援に、心より感謝申し上げます。

文責:イエメン事業担当者

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