皆さん、こんにちは!
ADRAでは、ウクライナ国内や周辺国にて、ウクライナ危機により影響を受けた人々への支援に取り組み続けています。
先日、ウクライナの隣国スロバキアにて実施しているウクライナ避難民支援活動の成果を、在スロバキア日本大使館の皆さまに視察いただきましたのでご報告をいたします。(活動の詳細はこちらでご紹介しています。)
ADRAはスロバキアでは、首都ブラチスラバで「ウクライナ避難民支援センター」を運営しており、避難生活を続ける方への物資支援や生活相談支援に取り組んでいます。
9月中旬に、在スロバキア日本国大使館から、縄田参事官と田中一等書記官にお越しいただき、センターでの活動をご紹介いたしました。
この活動は、ウクライナ危機発生から約1年となった2023年4月に開始し、長期化するウクライナ避難民のスロバキアでの生活を支えるために実施されています。
現地のショッピングモール内にあるこのセンターでは、主に食料品(長期保存できるもの)や衛生用品を配付しています。
4月から8月までの約半年間で、累計で3,500人以上の方々に食料・衛生用品を支援することができました。
縄田参事官の訪問当日も、朝から多くのウクライナ避難民の方々が物資を受け取りにセンターに来ており、どのように配付が実施されるのか現地スタッフからご紹介させていただきました。
訪問後半では、3名の受益者の方にお話を聴く機会を設けました。
受益者からは
「そば麦(ウクライナ家庭では主要な食材でおかゆなどにも使われる)やお茶など基本的な食材を受け取りました。生活が厳しい中で、私たちにとっては大切なサポートです」
という声が聴かれました。
また、縄田参事官から
「生活相談ではどんな相談が多いのですか?」
というご質問をいただき、
現地スタッフが
「慢性疾患がある方の通院のサポートや、お子さんのスロバキアの学校への編入、個人ビジネス立ち上げに関する相談などが多いです」
と回答する場面もありました。
そして最後には、縄田参事官より、
「ADRAさんも含む支援実施団体を通して、日本政府としても一層ウクライナ支援に力を入れていきます」
という力強いお言葉もいただきました。
避難生活が長期化する中で、ウクライナ避難民の方々がスロバキアでの自立した生活を、これまで以上に確立していこうとする時期に入っています。ADRAでは、今後も多様化するニーズに応えていけるよう、一人ひとりに寄り添った支援を続けてまいります。
この事業は支援者の皆さまからお預かりした寄付金と、(特活)ジャパン・プラットフォームによる助成金とで実施しています。
皆さまの温かいご支援に感謝いたします。
(執筆:ウクライナ事業担当 高橋 睦美)