懐中電灯や毛布、生理用ナプキンなどを4,680人以上に 【モロッコ地震被災者支援】

支援物資は配付しやすいようにパッキングしてから村々に運ぶ(撮影:2023年9月29日 モロッコ・マラケシュ)

世界各地で大きな地震や災害が続いています。ADRAのもとに、支援活動のためにとご寄付をお寄せくださる皆さまに、心より感謝申し上げます。

2023年9月8日には、モロッコでマグニチュード6.8と4.9の地震が発生しました。震源地はマラケシュの南西71.8キロメートル、ここ60年のモロッコで最大のもので、合計2,946人が死亡、5,476人以上が負傷しています(10月5日の時点)。

被害状況や、現地の支援の必要性、また支援を届ける方法などを確認するため、ADRAはすぐに、近くの支部からスタッフを派遣しました。

ADRAスタッフは長年モロッコに住んでいる 11 人のボランティアと連携して活動しています。彼らは、現地の地形に関する豊富な知識を持っており、地元のコミュニティとの関係もあるため、被災地でのスピーディーな活動につながりました。

まず、私たちはボランティアのネットワークを利用して複数の村を訪問。被害の深刻さと、被災した方々が必要とするものを調べ、過去のプロジェクトデータ等を元に、地元で支援活動をする組織と連絡を取り合い、どこでどのような活動をするかを決めました。

9月16日、私たちは地震によって大きな被害を受けたコミュニティの一つに、アトラス山脈地域の寒さを乗り切るための毛布と、暖かい衣類を詰めたキット 200 個を配付しました。

配付前の支援物資(撮影:2023年9月29日 モロッコ・マラケシュ)

翌日は別のコミュニティ2か所に、それぞれ700 個、400個の緊急支援キットを配付し、隣接する別の村にはさらに300個を届けました。

キット内には、懐中電灯、寒い季節を凌ぐための厚手の靴下、石鹸、生理用ナプキン、ウェットティッシュなど、電気や水がない中で、安全や健康を守り、衛生を保つために必要とされていたものを揃えました。また、子ども用の靴下や防寒着も配りました。

これらの支援物資はすべて、被災地周辺のマラケシュ各地で購入しました。人道支援を行なうとき、外からものを持ち込む方法もありますが、それだと地元の経済への悪影響が懸念されます。そのため、私たちは、支援物資はなるべく、危機が発生した国の中で購入することにしています。

物資を地元で購入すると、人々が使い慣れたものを支援でき、経済活性にもつながる(撮影:2023年9月29日 モロッコ・マラケシュ)

その後も数日かけて、複数の地域で、およそ1,200 個の緊急支援キットを提供し、500 人分の毛布とマットレスも寄付しました。また、子どもたちが学習する意欲を持ち続けていけるよう、学校生活の再開にひつような、バックパック、ノート、色鉛筆、ペンなどの学用品のセットを400人分届けました。

また、家畜を失った方々のために150頭のヤギを、風雨から身を守れる場所がなかった45人の方に、テントを支援しました。十分な食べ物がなかった435人の方には食料を、食料以外のものを必要としていた500人の方には、衛生用品などの物資をお渡ししました。

今、ADRAが見据えるのは、間もなく訪れる冬への対策です。モロッコ地震で被災された人々が、簡易的な避難テントではなく、寒さをしのげる場所で冬を越せるように、安全かつ質の高い仮設住宅を建設することを考えています。

温かく眠れる寝室があり、トイレとシャワーを設置した仮設住宅の建設は、避難生活を続ける方々が心から望んでいるものです。この活動をやりとげるため、皆さまからの温かいお気持ちをお寄せいただけますようにお願いいたします。

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