8月6日、広島の証言とともに平和を願います。

今年も8月6日がやってきました。1945年の午前8時15分に、広島に原爆が投下された日です。

実際に被爆された方々の証言によれば、突然、閃光が街を覆い尽くし、その直後に起こった爆風で、窓という窓のガラスが割れ、人々は路上や壁に叩きつけられたそうです。

あちらこちらで火災が発生し、広島は火の海となりました。

火傷を負い、自分の皮膚が指先から垂れ下がっている状態の方が何人もいらっしゃいました。

やがて、遺体が散乱する広島に黒い雨が降り、人々の体は放射能汚染に蝕まれていきます。

地獄図となった広島の街のあちらこちらで、「水を下さい」と、声を振り絞る方々がいらっしゃいました。

ある人は、僅かな水分でようやく喉を潤した直後に息が絶え、ある人は最後の望みも叶わないまま永遠の眠りにつき、またある人は汚染されていると分かっていながら目の前にあった貯水槽の水を口に含んで、心臓が止まりました。

1945年末までに、およそ14万人の命が奪われました。今日も、放射能の後遺症によって苦しんでいる方がいらっしゃいます。

また、原爆によって孤児となり、幼くして自分の力だけで生きることを余儀なくされた方の数は6,500人と言われています。

そんな広島で2023年5月19日から3日間、G7サミットが開催されました。

7カ国の首脳がそろって原爆資料館で10数点の展示品を目にしたとのことです。

1時間の予定が40分に短縮されたものの、原爆の残酷さと、このような戦争を二度と起こしてはならないという世界共通の想いを持つことにつながったことを願いたいです。

日本は世界で唯一の被爆国です。その哀しみ、苦しみをどの国の人よりも知っています。

戦争の無い世の中を作っていかねばならないとの思いを、後世にも伝えていく必要があります。

今、この瞬間もロシアとウクライナの戦争は続いており、ミャンマー、アフガニスタン、シリア、イエメン、エチオピア、ソマリア、ナイジェリア、エリトリア、アゼルバイジャンなど、世界のいたるところで紛争が続いています。

その影響で、人々の平穏な生活が奪われ、人としての尊厳までもが脅かされている現実があります。

ADRAは平和を強く願いながら、人々が置かれている状況に寄り添い、「ひとつの命から世界を変える」をモットーに、活動を続けてまいります。

<<お知らせ>>

平和への願いを込めて、ADRAは8月24日にウクライナの方とZOOMでつなぎ、第3回ウクライナデー「星に願いをかけるなら」をオンライン開催します。

戦争は嫌だという気持ちはありながら日々の生活に流されるばかりになってしまうことを変えたい方、平和のために何かをしたい方、平和とは何かを考えたい方など、皆さまのお越しをお待ちしております。

イベント詳細はこちら
https://bit.ly/3YqQglg

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