ADRA Japan スーダン南部・難民支援
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Southern Sudan Repatriation of Sudanese Refugees

スーダン南部 ・ 帰還民支援事業・事業地だより2009 vol.3

 

帰還民が直面する多くの壁    


ADRAのパガックにある一時滞在センターでは、エチオピアにある難民キャンプから、スーダン難民の帰還プロセスを支援しています。
エチオピアから帰還してきた難民に、スーダン南部で何が待ち構えているのでしょうか。たしかに念願の故郷へ戻った喜びはそこにあります。難民としてではなく、一般の個人として生きられる自由、そして広大な土地もあります。ただ、皆がみなが尊厳ある生き方・生活を手にできるかといえばなかなかそう言えないのが実情です。帰還民が直面する「困難」をいくつかご紹介します。

 

帰還先のコミュニティーでの生活困難

まず、パガックから車で3時間のところにあるキギレ村に帰還した女性の話を紹介します。

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写真(右)に写っている女性は、2008年にエチオピアの難民キャンプからパガックの一時滞在センターを通過して、キギレに戻ってきました。自分の幼い子ども一人、亡くなった姉の子ども一人を抱えて、夫より先に生まれ故郷に帰ってきました。インタビューが開始して開口一番の言葉は、「食べ物がないからサポートしてほしい」・・・。

この地方に多く居住するヌエール人は遊牧民族で、昔から農業などをする文化がありませんでした。このヌエール人に対して、キギレ村で多くを占めるブルン人(少数派)は農耕民族であり自給自足農業を昔から営んでいたということです。彼女はブルン人だということもあり、農業を営んでいないのか尋ねました。彼女は、「結婚する前は父が農業をして家族を養っていて、結婚した後は夫が農作業をしていた。難民キャンプでは食糧がもらえたし、自分は農業の技術をもっていない」とのこと。今は同じ村人たちに食べ物を頼んで、なんとか毎日の生活を凌いでいるとのこと。ADRAはFAO(国際連合食糧農業機関)の支援の下、すべての帰還民に農機具・種子を配布していますが、使い方を知らないとどうにもなりません。

難民キャンプでは、食糧・住宅・教育・基本的医療サービスは提供されます。難民キャンプで5年、10年、20年暮らした後では、社会復帰、それも社会サービスが整っていない社会への復帰、生活再開は非常に厳しいことが想像に難くありません。

 

スーダン政府による身分証明書の取得難

ADRAの現地スタッフのほとんどが元難民・帰還民です。彼らは職を得ただけでも、かなり恵まれています。そんな彼らでも未だに直面している問題があります。それはスーダン政府による身分証明書を持っていないことです。スタッフIDはADRAから配布されますが、そのIDではパスポートは取れないし、銀行口座が開けません(パガックには銀行はありませんが、距離的に近いエチオピアの町、ガンベラで銀行口座を開くという選択肢はあります)。スーダン政府による身分証明書取得には出生証明書が必要ですが、まず多くの人が出生証明書を持っていないのです。それに加えて、申請手続きはジュバやマラカルなどの地理的にかなり離れた主要都市でしか出来ず、1週間以上かかるということ。取得の難しさの結果ADRAスタッフのみならず、多くの帰還民は未だ身分証明書を持っていません。

 

自立が難しい

難民キャンプ生活の長い年月を経て、支援への依存精神が強いのも一つの現実です。パガックはエチオピアとの国境に近い村ですが、雨季になるとエチオピアの町からもスーダンの町からもアクセスが不可能に近くなるため、交易があまり進んでいません。ビジネスチャンスも少なく、就職の機会も少ない。また、このような遠隔地では公務員へのお給料も届いたり届かなかったり・・。公務員までもが、ADRAのような支援団体にもあれこれと頼んできます。

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雨季の買い物

 

土地は広いし、農業が可能だと考えられますが、パガックでは一般的には行われていません。遊牧民族であるヌエール人の割合が高いことや、内戦前に農業を営んでいた者も、まだ再開できる心の準備ができていないことが理由としてあげられています。先ほど紹介した農耕民族が多いキギレ村では、自分たちで生産したナッツやソルガム(穀物)で料理をしている姿を目にすることができました。

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ADRAの試み

「困難」を乗り越えて、どのようにしたら帰還民が自立できるようになるのでしょうか・・・。
昨年の成人女性を対象とした識字教育事業に引き続き、今年度は農業訓練事業を開始しました。基本的に遊牧民族であるヌエール人が多いパガックで、まずは自給自足のために基本的な農機具・種子の提供と、農業技術の訓練を行ないます。

2009.06.28更新

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