スーダン難民支援・現地報告2008　Vol.34

現地報告

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スーダン人の物語：タイドールは家族を失い、家族を作る。の巻。　　　　　

2008年8月8日　　　　千葉あずさ

僕ってね、健康で丈夫。死なないから、ラッキーなんです。

スーダンの内戦が起きて、エチオピアに逃げた時、僕の目の前にはお父さんとお母さんが歩き、後ろには小さな弟2人と妹1人が、よちよちと着いてきていた。その中で、今は弟2人しか生きていません。
お母さんは、僕が16歳の時、難民キャンプで病気になって死んじゃった。
お父さんは、その4年後に死んじゃった。
だから長兄である僕が、3人の弟妹の面倒をみましたよ。

23歳になって、とびきりかわいい女の子と結婚したんです。同時期に、たった一人の妹も嫁いで、妊娠しました。めでたいことがずっと続くから、これはもうすごく幸せな年だと思いました。あの時は。でもお産が大変で、妹の赤ちゃんは死んでしまった。妹も、そのせいで、死んでしまった。

家族。スーダンの内戦が終わった今、弟2人だけ。でもね、元気な僕とかわいい嫁さんとの間には、新しい家族、4人の子供がいるんです。だから悲しいことなんてないんですよ。

スーダン便りvol.34 〈了〉
作文：タイドール
翻訳/編集：千葉あずさ

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