スーダン難民支援・現地報告2008　Vol.33

現地報告

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★スーダン人の物語：「僕の人生は普通です」ドボールの巻

2008/08/08 千葉あずさ

僕の子供の頃の話ですか？何も特別なことはありませんよ。みんなと同じく、マイウートに生まれて、みんなと同じく、Jekowの戦いで父さんが戦死。みんなと同じく、エチオピアの難民キャンプに逃げて、みんなと同じく、難民キャンプで教育を受けました。何も取り立てて特別なことなんてないですよ。。。

何か思い出？そうだなぁ。2005年の和平条約締結について初めて聞いた時のことかな。
僕は28歳で、難民キャンプの簡易裁判所で、警備員してました。みんなが口々に何か叫びながら、ある場所に集まっていくのをみて、なんだろうって行ってみたんです。そうしたら、そこにラジオが1台あって、BBC World Newが流れていた。スーダンで和平条約が結ばれたってNewsだった。すごいや、やっと国が平和になるんだって、感慨深かった。

“和平条約締結”は大ニュースだったけど、でも、僕は現実的なんです。すぐに平和で楽しい暮らしになるとは思わなかった。だから、そのまま2年間キャンプにいたんです。UNHCRがスーダンまで連れてってくれる、みんな戻るって聞いたから、それなら大丈夫だろうと、国に戻ったわけです。

もう。僕の話なんて、大した話じゃないでしょう？望み？つつましいものです。このまま仕事して、安定した生活さえあれば十分幸せです。

スーダン便りvol.33 〈了〉
作文：ドボール･R　翻訳/編集：千葉あずさ

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