NPO法人 アドラ・ジャパン ADRA Japan
South Sudan Rebuilding Livelihoods of Returnees
南スーダン / 帰還民生活再建支援事業

4. 過去の事業

識字教育事業

事業の目的:

女性の社会的能力や地位向上のため、紛争中、避難先で十分な教育機会に恵まれることのなかったパガック在住の女性100名を対象に、基本的な読み書きができるようになることを目的とした識字教育を行なっています。また家族の中で、子どもの教育方針に関して重要な決定権を持つ母親が、本事業により教育の重要性を理解することにより、間接的に子どもたちの教育普及にも繋がると考えています。

協力団体:JPF、WFP

 

事業の内容:

2008年より開始した識字教育事業は、2年目の2009年も一時滞在センターにて、5月から約6ヶ月にわたり毎日2時間の講義形式で行なっています。講義内容は、南部スーダン政府の公用語である英語と基本的な生活スキルを学ぶための算数です。2009年度は、2008年度同様、ADRAスタッフ10名が先生となった他、コミュニティーの中から2008年度の識字教育参加者のうち、成績が優秀だった4名がボランティアとして先生となりました。開講時にテストを行い、レベル別にクラスを3つに分け、授業を行っています。参加者の中には字が全く書けず、初めてペンを持つ女性もいます。字を学ぶこと、計算ができること、それ自体の技能習得に加え、女性が家を出て他の参加者と交流することや、学ぶことの喜びを得ることも本事業の効果のひとつです。

 


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識字教室の様子

 

その他、毎週金曜日にはコミュニティーから保健師を招き衛生教育を行ったり、日本人スタッフが日本の文化や教育事情について講義を行ったりするなど、幅広い分野の学習内容を提供する場となっています。

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日本人スタッフによる文化紹介の様子

 

2009年度の事業の成果:

4名のボランティア受講者(この事業はWFPと協力して実施しており、受講者の継続参加を促すために毎月食糧を配布しましたが、この食料配布を受けられなくても字を学びたいと自主的に参加していた女性たちを指します)を含めた92名が6ヶ月の識字教育コースを終了しました。学校を終えた小学生が放課後に自主的に受講するなど、活気あるコースとなりました。2010年度からは識字教育のみのコースは実施しませんが、実施予定の3つの職業訓練の中に組み込み、読み書き、計算、お金の勘定や原価・利益の計算などを教え、職業訓練終了後に自分たちで商売を始めるための基本的な技能の取得を目指します。


 

受益者からのメッセージ:

southsudanニャチャン・カット・ルアクさん(Nyachan Khat Luak)、30歳、クラスC参加者

「私はエチオピアのフニド難民キャンプで15年間過ごした後、2007年に組織的帰還民の一人としてパガックに戻りました。女性も知識を得ることが重要であるという夫の推薦もあり、この講義に参加することを志望しました。この授業を通して字を学び、また毎月配布される食糧も家計を支える大きな助けとなっています。来年もこの授業があるなら参加し勉強を続けていきたいと思います。そしていずれは英語も使えるようになって仕事に就きたいと思います。」

 

 

2009.11.19更新
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