NPO法人 アドラ・ジャパン ADRA Japan
Southern Sudan Repatriation of Sudanese Refugees
スーダン南部 / 帰還民支援事業
スーダン便りブログ

4. 再定着支援事業

HIV/AIDS啓発活動

事業の目的:

川沿いに位置するナシール地域は、様々な地域から帰ってきた難民や国内避難民に加え、エチオピア人やアラブ人の商人なども居住しており、こうした人の移動の多い地域ではHIV/AIDSの感染や拡大が大きな課題です。HIV/AIDSやSTD(性感染症)に対する知識がない住民の理解を深め、感染予防について知ってもらうために、啓発活動を実施しています。
HIV/AIDSの啓発活動と同時に、衛生環境の改善のためのトレーニングも行います。

協力団体:JPF

 

事業の内容:

地域住民の多くは川の水を生活用水として使用しており、下痢やコレラなどの感染症で苦しむ人も後を絶ちません。こうした地域における人口増加に伴い、様々な感染症の蔓延が懸念されています。特に帰還民の多い地域におけるHIV感染予防は緊急の課題です。ナシールでは、医療系援助団体がプライマリーヘルスケアや保健師の育成活動を展開していますが、ADRAは、HIV/AIDSやSTDに対する知識がない住民に対して、理解を深めること、感染予防をするための啓発を行っていきます。治療薬を手に入れることや継続的に治療をすることが困難な環境であるため、感染予防を呼びかけることが重要です。

HIV/AIDSのようなセンシティブな内容は、文化的にも受け入れられることが困難であるため、小学校の先生が小学校高学年の生徒を対象に啓発活動の展開をすることが提案され、ナシール郡及びウラン郡の小学校の教師に対して、ナシールの一時滞在センターを活用しHIV/AIDS啓発トレーニングが実施されました。また、地域で活動する現地NGOの保健師や郡の保健師に対しても同様のトレーニングを実施しました。これからはトレーニングを受けた参加者たちが地元の学校や病院で知識を広めていきます。

southsudan
ナシールトレーニングの様子

2009年度の事業の成果:

21人の保健師、26人の小学校教師にそれぞれ2週間、1週間のHIV/AIDSトレーニングを実施しました。トレーニングを受けた人が診療所や教会、学校等で啓発活動を展開し、35000人以上の住民が啓発セッションに参加しました。また、ADRAスタッフが放牧キャンプや診療所、村を訪問し、およそ1700人の地域住民にHIV/AIDSについての知識を広めることができました。AIDSは魔術によって感染するものであるとか、感染した人は死ぬしかないと思っている人がいるので、少しずつではありますが正しい地域や予防策について知ってもらうきっかけになりました。

受益者からのメッセージ:

ジェームズ・ユアル・チャンさん(James Yual Chang)、ウラン郡コプオット小学校教師

 

「私は、ADRAによる1週間のトレーニングを修了し、子どもたちに対してHIV/AIDSについて教え始めました。学校の生徒や教会に礼拝にやってくる子どもたち、また村落で定期的に行われるミーティング等でも小さなグループを作って啓発活動を実施しています。」

 

2009.11.19更新
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