
活動地ルアンナムタ県ロン郡の状況
ラオス北部ルアンナムタ県は、山間地帯が広がるミャンマーと中国に隣接した地域にあります。県都から車で4時間のところにある活動地のロン郡には、少数民族が多く住んでおり、ADRAの活動は主にアカ族が住む村々を対象にしています。独特で固有の文化を持つアカ族の村は支援が届きにくい、ラオスの中でも取り残された場所です。
村の住民たちは山間地帯の斜面lを焼いて農地にする伝統的な焼畑により自給自足の生活をしてきましたが、近年、政府の移住政策や焼畑停止政策、隣国から広がるゴム植林などの影響により、焼畑を継続していくことが難しくなってきています。さらに現地の農作物の種類は限られており生産性も低いため、現金収入を得る手段が少なく、これが住民の生活をさらに不安定にさせています。
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少数民族 少数民族 ゴム植林の広がり
これまでのADRAの取り組み
村の住民の食糧確保と生計向上のため、ADRA Japanは2006年~2007年にロン郡でニーズ調査を実施し、住民参加型の農業活動を通して現地の生計向上を図る「少数民族食糧確保のための支援事業」を計画しました。2007年にJICA草の根技術協力事業パートナー型に申請し、同年秋に事業案が採択され、事業開始に向けた準備が進められました。2009年4月にルアンナムタ県農林局と覚書(MOU)を締結し、2009年6月から事業を開始しています。
ADRA Japanは、2008年より農業専門の日本人スタッフを現地に派遣しています。事業期間中、日本人スタッフは活動地であるロン郡に駐在をして、村の人々と日々話し合いを重ねながら活動に取り組んでいきます。また、日本での農業や有機栽培の経験を生かし、環境と調和した持続的な農業活動を目指します。
活動の目的
活動対象地の各村(合計8村)の現状を調査し、その状況に合わせた改善策や新たな活動を導入していくことで、生計手段の多様化と質を向上させ、住民の生活を向上させていく。
活動詳細
1. 基礎調査(2009年度
活動対象地の各村で下記に関する調査をします。各村の調査結果に基づき、ADRAが実施可能と考えられる様々な活動の選択肢を分析して住民に提示します。
基礎調査内容(予定)
- 生活様式(衣食住、生活習慣など)
- 資産(自然資源、貯蓄、農地などの土地、家畜、受けられる社会サービスなど)
- 食糧作物(住民の食糧にする農作物)
- 商品作物(販売して現金収入を得る農作物)
- 家畜飼育
- 非木材林産物(森林から採取できる薬用植物・食用植物や利用可能な寄生虫の分泌物など)
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| 山間地帯の村 | 少数民族の高床式住居 |
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| 家畜 |
2. 年間活動計画作り(約3ヶ月)
基礎調査結果をもとに、各村に合った活動を住民と一緒に考え年間活動計画を作ります。ADRAは、計画作りの小規模ワークショップを実施し、住民による自主的な計画作りを支援します。
3. 活動の実施(約8ヶ月)
年間活動計画ができたら、各村の活動参加者がグループ(活動グループ)を作り、活動を実施していきます。各活動グループに対して、ADRAは定期的なモニタリングと技術や知識を伝えるワークショップを開催して、住民の活動を支援します。
4. 活動の見直し(約1ヶ月)
年間の活動内容の良い点・改善点などを住民が話し合い、見直しをします。さらに活動の質の向上のため、各村の事例を紹介しあう情報交換会も行ないます。
※「2. 年間活動計画作り」に戻り、計画作り→実施→見直し→活動作りを繰り返していきます。
※この事業は、「JICA草の根技術協力事業パートナー型」、「財団法人イオン環境財団」からの資金と、皆様からの寄付金を用いて実施されています。
2009.06.28更新